2025年4月30日の本体アップデートで追加された、Nintendo Switchの「バーチャルゲームカード」。
ダウンロードソフトをあたかもパッケージソフトのように管理できるのが大きな特徴。
メリットも大きいものの、これまではできていた「1本のDLソフトで2人遊ぶ」ができなくなるなどデメリットも。。。
この記事では、バーチャルゲームカードのメリットとデメリットをまとめました。
バーチャルゲームカードとは?
Nintendo SwitchおよびSwitch 2で使われるようになった「バーチャルゲームカード」は、従来のダウンロードソフトの扱いをよりわかりやすくした仕組み。
ざっくり以下の特徴があります。
- 購入したダウンロードソフトはすべて「バーチャルゲームカード」として扱われる
- バーチャルゲームカードがセットできるのは1台のみ。2台目へセットし直しもできるが、3台以上は不可
- ファミリーメンバーにはバーチャルゲームカードを1人1本まで最大14日間貸し出し可。※貸出中はそのソフトが遊べなくなる
一見わかりやすくて良いシステムに見えますが、これまで可能だったことができなくなるなどデメリットの方が大きいのが正直なところ。
では、具体的にバーチャルゲームカードにはどんなメリットやデメリットがあるのか、まとめました。
バーチャルゲームカードのメリット
ダウンロードソフトが管理しやすくなる
これまでのSwitch本体メニューでは、ダウンロードソフト・パッケージソフトの区別なく一覧で表示されていました。
今後、ダウンロードソフトはすべて「バーチャルゲームカード」として管理されることに。
「どれがダウンロードソフトだっけ?」と迷うことはなくなります。
ファミリーメンバーへの貸し出しができる
バーチャルゲームカードは、ファミリーグループのメンバーが持っているSwitchに貸し出すことが可能。
これまでになかったバーチャルカードならではの新しい機能です。
貸し出し時にはローカル通信が必要。
1人1本までで、期間は14日間。期間をすぎると自動で返却されます。
期間中は貸し出し元のアカウント側でいつでも返却してもらうことが可能。
返却後もセーブデータは残るので、ソフトを買って続きを遊んだり、もう一度借りることもできます。
バーチャルゲームカードのデメリット
同時に複数台では遊べない(=1本のDLソフトで2人プレイが不可に)
バーチャルゲームカードの採用によって、これまでは可能だった「1本のダウンロードソフトを2人同時に遊ぶ」ことができなくなりました。

1本のDL版スプラ3を2台同時にプレイしている様子。現在は不可
(ushigyu.netより引用)
たとえば「スプラトゥーン3」や「世界のアソビ大全」をDLソフト1本で一緒に遊ぼうと思っても、もうできません。
※「世界のアソビ大全」は、Switch 2があれば『おすそわけ通信』は可能
「Switch 2台で2人プレイするならソフト2本は必要」は本来あるべき姿だと言えなくもないですが、任天堂公式でも案内されていた方法がいきなり不可能になるのはちょっとなあ。。。と思わなくもありません。
公式による「1本のDLソフトで2人プレイ」の案内
同じニンテンドーアカウントを連携したユーザー同士でなければプレイ可能です。
例えば、ソフト購入者が『「いつもあそぶ本体」ではない本体』で遊び、購入者以外が「いつもあそぶ本体」で遊べば、同時にプレイできます。
※ただし「ローカル通信プレイ」は、異なるユーザー同士でもできません。— 任天堂サポート (@nintendo_cs) September 18, 2019
SNSを見ていると「オンラインライセンスをオンにすれば従来通り2人でも遊べる」と勘違いしているユーザーもいましたが、これは間違いです。
確かにオンラインライセンスをオンにすると、購入ユーザーはバーチャルゲームカードがなくてもプレイ可能。
ただし、以下の公式Q&Aサイトにもあるように、2台同時に遊ぶことはいずれにせよ不可となっています。
オンラインライセンスを使って遊ぶソフトと、バーチャルゲームカードとして遊ぶソフトが同じ場合は、同時に遊べません。
オンラインライセンス|Nintendo Switch サポート情報|任天堂サポート
1本のDLソフト(スプラトゥーン3)を使って家族2人で遊んでいた私としては、たいへん残念な仕様変更。
アップデートも終了したのに、いまさらスプラ3をもう1本買うのもイヤだしなあ。。。
バーチャルゲームカードの「セットしなおし」がダルい
これまでは、ソフトを購入したアカウントがダウンロードさえしていれば、どの本体でもすぐにゲームを遊ぶことができました。
しかし今後は「バーチャルゲームカードがセット」されていなければプレイできないため、別の本体で続きを遊びたいときには「セットのしなおし」が必要に。
これまで不要だった作業が増えるのは、単純にストレスです。
新機能「貸し出し」もかなり手順が面倒。友人への貸し出しも不可
バーチャルゲームカードの代表的な機能として紹介されている「ファミリーへの貸し出し」。
一見便利そうな機能ではありますが、手順がわりと面倒だし制限も大きい。
- 貸し出せるのはアカウントでファミリーに設定したメンバーのみ
- 貸し出し時にローカル通信が必要(=離れて住む家族には貸し出せない)
- 期間は14日間、そのあいだ貸し出した方のユーザーはそのゲームを遊べない
そもそもですが、家族(ファミリー)間でソフトの貸し借りってそんなにしますかね……?
家にあるソフトはそれぞれ好きなように遊ぶのが普通で、貸し借りは友人同士ですることのほうが圧倒的に多い気がしますが。。。
バーチャルゲームカードの貸し出し機能はファミリーメンバー限定なので、当然友達との貸し借りは不可能。
この機能、果たしてどのくらいのユーザーが使うのか疑問ではあります。
ダウンロードソフトが以前より不便に。今後はパッケージソフトを買うのがいいかも
バーチャルゲームカードは「ダウンロードソフトをパッケージっぽく扱う」というコンセプトのはずですが、パッケージソフトよりもずいぶん不便で制限が多いように感じます。
ちょっと考えただけでも「ソフトを売る」「3台以上に差し替えて遊ぶ」「友達に貸す」など、パッケージソフトにはできるがダウンロードソフト(バーチャルゲームカード)にできないことはたくさんある。
それなのに、今回のバーチャルゲームカード採用によって「ダウンロードしておけばどの本体でもすぐ遊べる」「1本のDLソフトで2人同時にプレイできる」といったダウンロードソフトならではのメリットが失われてしまいました。残念すぎる。
個人的には、今後はパッケージソフトの購入が増えそうです。
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